はじめに
矯正治療は、美しい歯並びと正しい噛み合わせを手に入れるために有効な手段です。
しかし
「自分の歯の状態で矯正はできるのだろうか」
「かぶせ物やインプラントがあるけど大丈夫かな」
と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
当院では、矯正治療のメリットだけでなく、リスクや治療が難しいケースについても
包み隠さずお伝えしております。
安心して前向きに治療を検討していただくために当院が心掛けていることも含めて
分かりやすく説明します。
カウンセリングまでの流れ
当院ではLINEやお電話にてカウンセリングを受け付けております。

ご希望いただいた皆様に事前にWEB問診票の入力をお願いしております。
カウンセリング当日にスムーズにお話をお伺いできるようにご協力をお願いいたします。
矯正治療の中には、歯の移動だけでは改善が難しく、顎の骨の位置や大きさによっては
外科手術を必要とするケースがあります。
代表的なのは
・下顎が大きく前に出ている(反対咬合/受け口)
・上顎と下顎の位置に大きなズレがある
・顔貌に影響する不正咬合
といったケースです。
当院での対応について
当院は自費診療で矯正治療を行う専門のクリニックです。
そのため、外科手術を伴う顎変形症治療(保険適用)については対応できません。
カウンセリングに来院される前に入力していただいた問診票の回答によっては
口元の写真をご自身のスマートフォンで撮影し送っていただく場合があります。
もし、いただいた写真で上記の症例に該当すると判断できた場合は
その旨をお伝えし、来院を再検討していただくか、
必要に応じて外科手術に対応できる大学病院や指定医療機関をご紹介します。
かぶせ物やインプラントが口腔内にある場合
補綴物(かぶせ物やブリッジ)がある場合
かぶせ物には歯根があるため、複数かぶせ物が入っていても治療可能◎
しかし、矯正治療で歯を動かす過程で歯根やかぶせ物に負担がかかり、
不具合が起こるリスクがあります。
根管治療が完了し、現在問題ない補綴物でも、
矯正治療中にゆるみや不具合が起こることがあります。
根管治療とは?
むし歯や外傷で歯の神経が炎症を起こしたり、感染してしまった時に行う治療。
歯の根の中には神経や血管の通り道があります。そこから感染した神経や細菌を取り除き、
綺麗に掃除、消毒して、薬を詰めて密封する治療のこと。
根管治療後の歯は大きく削ってあり、神経が無いため脆くなっています。
そのままにしておくと割れやすく、欠けやすいため多くの場合は土台を立ててから
かぶせ物を入れる必要があります。
インプラントがある場合
インプラントは骨と結合しているため、その歯自体は動かすことはできません。
制限つきで矯正治療が可能な場合もありますが、複数インプラントがある場合は
矯正治療を受けることはできません。
矯正治療のリスクー発現頻度についてー
よくある(多い:50%以上で起こる可能性)
歯の痛み・違和感(装置装着・調整直後にほぼ全員が経験、数日で改善)
軽度の歯根吸収(レントゲンで確認される程度、ほとんどの患者に見られるが臨床的に問題は少ない)
口内炎・粘膜の傷(ブラケットやワイヤーが当たることによるもの、矯正ワックスで対処可能)
ときどきある(10〜30%程度)
むし歯・歯肉炎(清掃が不十分な場合に起こりやすい)
歯肉退縮(歯ぐきが下がる)(特に前歯を大きく動かした場合)
治療期間の延長(歯の動きの個人差や装置破損、マウスピース装着不足など)
後戻り(保定後もわずかな位置変化)(リテーナーを正しく使っていても数割の患者に軽度の後戻りが生じる)
発音の変化(舌側矯正では一時的にほぼ全員、マウスピース矯正では一部の患者のみ)
顎関節症状(カクカク音・軽い痛み)(矯正治療中の発現頻度と相関性はないとされているが、生じることもある)
めったにない(1~5%未満)
中等度以上の歯根吸収(根の1/3以上短くなるケースは非常にまれ)
歯髄壊死(神経が死んでしまうこと、外傷歴のある歯に起こりやすい)
補綴物の不具合(かぶせ物の脱離、破損)
金属アレルギー(矯正治療によって症状が出ることがまれにある、ニッケルやクロムなど)
ここまでリスクを色々と挙げてみましたが
この中でも『歯髄壊死』や『歯根吸収』という言葉はめったに起こらないとしても
ちょっと怖いですよね
そもそも・・・
矯正治療中に起こる歯髄壊死とは?
矯正治療では歯を少しずつ動かすために力をかけますが、
その影響で歯の中の神経が弱ってしまうことがあります。
この状態を「歯髄壊死(しずいえし)」といいます。

とてもまれなことですが、起こると歯の色が暗くなったり、しみる・痛む
などの症状が出ることがあります。
発生する確率は1,000人に数人程度で、多くの方には起こりません。
もし起きたとしても、根管治療で歯を残すことができます。
矯正治療中に起こる歯根吸収とは?
矯正で歯を動かすとき、歯を支える骨が少しずつ溶けたり作られたりして
歯が新しい場所に移動します。

このときに、歯の根っこが少しだけ削れて短くなることがあります。
軽い歯根吸収は多くの方で見られる自然な変化でまれに起こる
根の長さの1/3以上が短くなるような強い吸収の発生率は数%以下と非常に少ないです。
このようにほとんどの場合はほんのわずかで、生活に影響することはありません。
当院の考え方
矯正治療は「やってみないと分からない」ではなく、
事前に予測できるリスクはしっかりと共有することが大切だと考えております。
当院では、治療のメリットと同じくらい、リスクや制限についても
正直にお話いたします。
そのうえで安心して「治療を受けたい」と思っていただけるように、
最適な方法をご提案します☘
✅ まとめると:
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予知できる部分 → 外傷歴・補綴歯・神経反応・根尖の異常などリスク因子の把握
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予知できない部分 → 矯正後に起きる血流障害や個人の生理的反応
ということになります。
自分は矯正治療ができるのだろうか?
と疑問に思われている方も一度ご相談ください!!
お問い合わせお待ちしております。
ご質問もお気軽にどうぞ!
みずの矯正歯科
TEL:052-981-2211
MAIL:info@mizuno-kyouseishika.com
<診療時間>
平日:10:00~13:00 14:30~19:00
土日:10:00~13:00 14:30~18:00
休診日:月曜、木曜、日曜(隔週)、祝日


